あいさつ
太陽の光は、虹でお馴染みの赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の7色と赤外線・紫外線などの光が混じった混合された光です。 レーザーとは、この内1色のみを取り出して、増幅させた人工の光です。また、自然光である太陽光は360度すべての方向に拡散します。 けれども、レーザー光は一点に絞り込みまれた線状の光線で、拡散することなく理論的には無限の距離まで到達します。 私たちの身の回りには、レーザーを用いた生活用品や科学機器がたくさんあります。この人工の光が私たちに果たしている役割は大変大きなもので、私たちの生活になくてはならないものになっています。 レーザーを使った装置は、身近なところでは、CDやDVDなどの読み取りに利用されています。
当研究室では、この人工の光、レーザーを使用して、微細精密加工を行っています。例えば、髪の毛よりも細い直径の穴をあけたりしています。 レーザー加工の原理はとても簡単です。皆さんは、灼熱の太陽の下、汗を流しながら虫眼鏡を上下に動かし、ここだ!という所でしばらく待つと紙が燃え始める、 そんな経験をお持ちではありませんか? レーザ加工とは、この原理を利用した加工です。太陽が、レーザー光に変わり、 虫眼鏡が専用のレンズに変わっただけなのです。
指導職員
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中村 奨
NAKAMURA, SUSUMU - 教授
研究室概要
レーザーを利用した技術は、直接レーザー光自身を目にすることのできる照明装飾など、
すでに産業界全体に深く浸透しています。
このようにレーザー技術は、様々な分野の技術に全く新しい展開を可能とする基盤的技術であり、
21世紀の産業・社会の展開へ向けて、新たな技術革新の原動力になっていくと考えられます。
本研究室では10.6μmの赤外レーザー光から266nmの紫外レーザー光までを取り扱っており、
電子材料の精密微細加工を中心に研究を進めています。
特別設備
技術PR
図パルスレーザー光によって加飾ミラーシートに貫通孔をあけた結果です。一般にレーザー光によってあけられる貫通孔は、レーザー光入射面側の直径が大きくて出射面側の直径が小さくなるテーパー状となるのが普通です。これに対して当研究室で開発した技術を使用すると、レーザー光入射面側の直径と出射面側の直径が等しいストレートの貫通孔、さらには出射面側の直径が大きな逆テーパーの貫通孔をあけることも可能です。この技術は「貫通孔形成方法、及び、貫通孔形成加工品」として、株式会社ワイズ・マイクロテクノロジーと特許を共同出願しました。
中村連絡先Tel: 0258-34-9238