電気電子システム工学科の事を聞いてみよう。
AIが電気電子システム工学科について答えてくれるよ。
学科スペースをリニューアルしました !
どんな感じになっているのかは、上 ↑ のビデオでご確認ください。
また、ビデオ後半には、2024年5月に矢野先生がJAXAから感謝状をうけとっているニュースも掲載されています。
その際、H3ロケットの打ち上げ成功に導いたプロジェクトマネージャーの岡田氏より、高専についてコメントをいただきました。
まとめると、「高専生はめちゃくちゃできる!」ということでした。
JAXAでも活躍できる高専生!
長岡高専、電気電子システム工学科に入学して学ぶことで、活躍の可能性は宇宙にまで広がっています!!
令和7年度 新入生募集!
中学生のみなさん特に今年中学3年生のみなさんへ
新年早々に本校の出願受付けがはじまります。
WEB出願になりました!!
WEBでエントリーして、それで出力される出願書類を印刷して作成して、それを高専に送付して、さらに出願料を納付することで出願完了です。
https://www.nagaoka-ct.ac.jp/exam-info/
それまでに、自分の進路の希望を決めておく必要があります。このページの内容がみなさんの進路を決める上での助けになれば幸いです。
とりあえず、お父さんお母さんに「私、どの高校行けばいいのかな?」って聞いて見てください。
きっと大半のお父さんお母さんは、「自分の行きたい高校に行けばいいよ」といってくださるのではないでしょうか?
でも、これではどこに行けばいいか進路を決める上での助けにはならないと思います。私も、中学生時代悩んだ記憶があります。
「勉強もしないといけないし、どこ行くかも決めないといけないし、将来のことなんて決められないよぉ~」。。。。まったくそのとおりだと思います。
「進路のきめかた」
小学校のときは、将来の夢で「野球選手やパン屋さん」と書きましたが、中学校で進路カードにそのことを書いたらきっと親を呼んでの3者面談が始まってしまいます(>_<)。。。
では、進路はどうやって決めますか?
この問題に考える前に次の問いに答えてください。
「魔王を倒すのは目的ですか?手段ですか?」
えっ?いきなりの質問でびっくりしました? まあ、気楽な気持ちで、勇者になったと思って答えてください。
私は勇者、「魔王を倒すのが目的です」だと答えた人。それは間違いです。
本来の目的は、魔王によって乱された平和な社会を取り戻すことではないですか?
そう、進路を決めるときも目的を見失ってしまっていては、進路を決めるのが難しいと思います。
ぜひ目的を持って、進路を選んでください。
さて、その「目的」がまだ決まっていない場合はどうすればいいでしょう?
この問題を考える前に、またまた次の問題に答えてください。
「あなた今日、朝おきてから今までに”消火器”ってみましたか?」
どうでしょう? 何本か見ましたか、それとも消火器があったことに気が付かなかったですか?
消防法で建物や学校には消火器を設置することが義務付けられています。そして、火事になったときに
すぐに初期消火ができるように目のつくところに設置されているはずです。
しかし。。。どうでしょう?みなさんは朝から今までで何本か消火器をみましたか?
探してみないと見つからないものってあるんですね。
自分の目的も探そうとしないと見つからないです。
探す努力をしないと見つけられません。自分の目的を探す努力をぜひ行ってください。。。
その上で、自分の目的を実現するための手段として進路を考えてほしいと思います。
頭の片隅でいいので、時々考えているといいと思います。
さてさて、
自分の進路を決める上で進学先の学校の志願状況などの情報は気になると思います。
入学者定員よりも志願者数のほうが多いと倍率が上がり難関校になります。
長岡市近隣地区であれば、学力が高く難関校の代表は長岡駅の近くにある長岡高校でしょう。
なぜ難関校が人気があるのでしょう?それは、将来のことを考えたときに良い進路に行けるからでしょうか?
それは正しいです。最終的な進路は就職です。
自分がなりたい職業や、やりたい・やりがいのある仕事や楽しい職場で働きたいなら、その就職先を見つけやすくしかも、就職先の可能性を広げるためには、難関に挑戦することは大切です。
そしてもうひとつ大切なのは学歴です。高校卒業より大学卒。大学卒より大学院や博士のほうが希望する就職先に勤められる可能性が広がります。
「日本は学歴社会・・・なぜ?」
日本は学歴社会だといわれています。
否定的意味で使われることがあるかもしれませんが、日本経済を考えると、あたりまえのことなのです。
資源に恵まれない日本では高度な科学技術、高品質高機能の製品で世界を輸出することで発展してきました。
そのため、就職した先でも働きながら学び続けることのできる人材が特に求められているのです。
技術テクノロジーを開発し会社を発展させるエンジニアが求められているのです。
義務教育の9年は当たり前、それに高校の3年間そして大学の4年間やさらに大学院2年、さらにさらに大学院博士の期間、学び続けることができるということ、
それは企業でもさらに学び続けてられるという証明となります。まあ、当たり前ですね。
ただ、最近はそういった考え方も少しづつ見直されているのも事実です。
良い大学に行き、良い教育を受けたからと言って、会社でやる気を出してくれない。あるいは、学びを続けてくれない。
大学にいって頭はよさそうだけど、手は動かない、教科書とかの問題は解けるけど、社会課題等の問題解決力が足りない、バイタリティーがもっと欲しい!
そこで、高専生のほうがやる気があるから伸びしろが大きい! そういう企業が増えています!
ちょっと、ここで面白いデータをお見せします。
電気電子システム工学科に来ている求人と日経平均株価のグラフです。
水色の〇印が長岡高専電気電子システム工学科に来ている求人数です。
そして緑色の□印が日経平均株価です。
グラフから2008年のリーマンショックでは株価が大きく減衰したことがわかります。
これに伴い、電気電子システム工学科への求人数も大きく減りました。しかし、その時期でも300社の求人がありました。
例年就職希望者は20名程度ですので、15倍程度の求人倍率はありました。
さらに、注目してほしいのはその後の新型コロナによる経済活動の停滞時期です。
2020年から電気電子システム工学科の求人数も大きく減衰しました。
ピークだった2019年の613社から、2021年は502社へと20%近く減りました。
日経平均株価も同様に大きく下がっています。
しかし注目してほしいのは昨年2022年の求人数です。
ピークだった2019年を大きく抜いて2022年は過去最高数の640社の求人が来ています。
2023年はさらに過去最高の平均株価を記録しており、求人数はもっと大きく伸びると想定されます。
次に、電気電子システム工学科の有利な点をもう一点紹介します。
電気電子システム工学科と大学平均求人倍率です。
水色の〇印が長岡高専電気電子システム工学科に来ている求人数です。
そして赤色の◇印が大卒平均求人数です。
電気電子システム工学科に来ている求人数も大卒平均求人数よく似た傾向をしてみているように見えます。
2007年のサブプライムローンや2008年のリーマンショック以後大きく減少したのですが、
2018年の新型コロナ感染症前までには毎年順調に回復していく兆しが見えます。
さて、ここで、水色の〇と赤色のひし形の回復率に注目してください。
2014年に大学も高専も求人数は順調に回復しているように見えますが。。。。
2014年に高専がリーマンショックと同レベルまで回復しているのにかかわらず、大学の求人数はリーマンショック以前の数に回復していません。
更に、2019年の新型コロナ感染症で世界的に経済が衰退しましたが、
2022年には高専電気電子システム工学科では求人数は以前より多くなっていますが、大学の求人数は新型コロナ感染症前のレベルには達していません。
これは、高専生が社会的にも大きく認められているというのと、不況からのリカバリーが早いということを示しているのだと考えられます。
ただ、大学求人倍率なので工学系以外も入ったものとなっています。
長岡技大とかは、高専のさらにいいとこどりをしている大学なので、求人数は桁が違い7000社以上が来ているらしいので比較にはなりませんが
高専電気電子システム工学科の学生は社会からも求められているということがわかるかと思います。
ここ6年間の学科別求人数の傾向(トレンド)です。
黄色い丸に黒線が電気電子システム工学科を示しています。
他の4学科と比較しても電気電子システム工学科への求人数が多いことがわかるかと思います。
最近機械工学科の求人数を抜いているのが、ちょっとびっくりです。
やはりAIやIoT等で製造業もDX化が進んでいるので電気電子システム工学科への求人が増えているみたいですね。。。
お友達と一緒の高校に行きたい!
楽しい学園ライフを過ごすうえで、友達・仲間はとても重要だと思います。
でも、安易に友達と同じ学校に行きたいと考えない方が良いかもしれません。。。
逆に、長岡高専電気電子システム工学科がいいところみたいなので一緒にいこうよ!
そんな感じに誘ってみてはいかがでしょう? 国立の由緒正しき学校なので損はさせないと思います。
あと、新しい学校に行けば新しい友達もできます。ぜひコミュニケーション能力を発揮して、新しい友達・仲間を作ってみてはいかがでしょう。
「学び続けること」
さて、みんながみんな大学に進学するわけではありません。
電気電子システム工学科では卒業生の約60%が進学し40%が就職します。
近年、景気が良くなってきましたので企業からの求人も激増しておりますので就職者の割合が増えてきています。
50%:50%になっている年も出てきました。高専卒業後に就職をする割合も増えてきました。
就職先でも、学び続ける準備ができているから就職できるのです。
就職したら学ぶことがなくなるわけではありません。
小学校のときは授業は1つ45分でした。
45分集中するのははじめは難しかったかもしれませんが、今ではもう簡単でしょう。
中学校では1つ50分、でも一日の授業回数が増えてきます。そして高専では1つ90分となります。
さらに実験や実習が入り始めると午前全部や午後全部といった授業になります。
だんだん集中するべき時間が長くなってきます。そして、就職すれば一日、学ぶことだらけです。
「偏差値で学校を選ぶ」
偏差値は学校を選ぶ手段になりますか?答えはNOです。合格できるかどうかの判断基準にはなりますが、学校を選ぶ手段とはなりません。
偏差値の高い学校に入れば、自動的に希望の就職先まで世話してくれる?。。そんなことはありません。
学校を見るのもよい方法です。大体の学校はオープンキャンパスや学校見学会を開催しています。
パンフレットやホームページで学校を紹介しているはずです。長岡高専でも8月にオープンキャンパスを開催しさらに4,5月また、12月、1月に長岡市のまちなかキャンパス(駅前の大手通にあります。)4Fで学校紹介や学科紹介を開催しています。
また、科学技術館でイベントを行うこともあります。2023年は三条見附で青少年科学の祭典に参加します。
ぜひ、そのような機会を利用し得られる情報を活用して学校を見てみてください。
さて、長岡高専の偏差値はというと、高校偏差値.netというランキングに掲載されていました。
https://xn--swqwd788bm2jy17d.net/niigata.php
偏差値 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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表では、偏差値59でランクとしてはCランクとなっております。。。あれ、低くない??
実は全国にある54高専の中では、ほぼ最下位です(最下位から5番目?)。
偏差値の高い高専は明石高専や久留米高専等が偏差値69でAランクとなっておりました。
これ、、、本当にあっていますか?
確かに、長岡高専が5学科+3専攻科がある高専の中では全国でも最大規模の高専であるため入学人数が多く間口が広くなっており、
そのため偏差値が低くなることも考えられます。
また偏差値の算出には、大手の学習塾で実施される全国規模の模試の点数や中学校での成績と、その生徒が受験した高校への合格率との関係から算出していると考えられます。
しかし、高専は新潟県の高校とは異なる選抜試験を実施しており同じ尺度での計算ができません。
そこで、数が少ない高専を受験してさらに高校も受験して塾の模試も受けている生徒さんから偏差値を算出することとなるかと考えられます。数が少ないため、偏差値の正確さが低くなります。
実際に偏差値を掲載してくれているHPでは注意書きが書かれています。
※偏差値、ランクは当サイトの独自調査から算出したデータです。高校受験の合格基準の目安としてお考えください。
※当サイトに記載している内容につきましては一切保証致しません。ご自身の判断でご利用下さい。
また、各県の偏差値との比較ですが、新潟県の高校では一度志願した高校から倍率をみてから再度志願変更を行う特殊な選抜試験を実施するため、他県と比較基準が異なっている可能性があります。
何よりおかしいと感じたので、入学後に全国高専で統一して行う試験がありますが、長岡高専では数学・物理科目の平均点数が全国一位となったこともあり、
最下位レベルのランクCとは到底考えられません。
さらに、最近ではロボカップ2017というロボットの世界大会で世界チャンピオンになった学生も在籍しているなど、
物理・数学・工学分野においては実績があります。
全国トップレベルの進学率を誇る長岡高専の偏差値が最下位レベルというのには疑問を感じます・・・
偏差値の信ぴょう性はともかく、高い進学率と専門科目については全国トップレベルであることから、
入学できればしっかりとした学力を身に着けられると思います。
また、偏差値が低いから大丈夫と思って油断して受験すると不合格となってしまいまうので、この点はご注意ください。
私としては、簡単に入学できてそして卒業後は進学就職が有利というのは最高のメリットだとも思っています。
逆に、変に出所がわからない偏差値の数値とかに囚われていると、損をするかもしれませんね。
「入学してみたけど思っていたのと違うかも。。。」
学校紹介の話や、先生や先輩から聞いた話と実際に学校に行ってみたところ「思っていたのと違う・・・」ということは、あると思います。
皆さんのイメージするものと悪いほうに違っていたら本当にすみません。でも良いこともたくさんあるはずです。
なぜなら、長岡高専の電気電子システム工学科は60年以上の歴史があります。
そして、世の中に活躍している人がたくさんいます。ただ、大多数の人は高専を卒業しさらに大学に進学するので、第一線で活躍している人が高専卒かどうかはなかなかわかりません。。。
国会でも高専の役割が高く評価されています。「前記中教審の答申においても「卒業生の高い就職率・求人倍率に見られるように、社会から高く評価」されていると記されている。公教育全体から見ればマイナーな教育機関であるため、社会一般の認知度は低いものの、工学系専門教育の分野、あるいは卒業生を受け入れている産業界においては、現状においても一定の評価を受けているものと見られる。」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E7%AD%89%E5%B0%82%E9%96%80%E5%AD%A6%E6%A0%A1
思っていたのとは、違うかもしれません。勉強もそこそこ大変ですし、内容も難しいです。
特に数学系に関しては普通高校では習わない範囲が多く、それが日常的に使われます。。。。
でも、在校生はみんな理解していますししっかり卒業しています。学校生活をかなり楽しんでいると思います。
思っていたことと違うことってあたりまえなのかもしれませんし、それが楽しいと思います。
期待外れじゃなくて期待の斜め上をいっている学校です。
「あなたの興味は何ですか?」
音楽、スポーツ、コンピュータ、ゲーム、プログラム、電気、ロボット、工作、、ラジコン… etc..
「興味はあるけど人に言えるほどものではない。」
「いろいろありすぎでわからない。」
「自分の興味のあることって何だろう?」
:
中学生だと、自分の趣味や好きなものがまだ決まっていない人も多いと思います。
でも、コンピュータや工作とか嫌いじゃないですよね?手先は器用じゃないけど、物をつくったりあれこれ改造するのは好きじゃないですか?
(雑談ですが、手先の成熟は体の成長より最も遅く、早くても20代半ばといわれています。みなさんの手指はもっともっと成長します。)
その知識や技術を学んでみたいと思いませんか?もちろんロボットは好きだけど、電力は、、、など。苦手分野や得手不得手はあると思います。
でも得意なこと、好きなこと、それらが将来の自分の仕事として社会の役に立つならば、幸せな人生が送れることでしょう。
その道を開いてくれるのが電気電子システム工学科です。
電気電子システム工学科は、音楽などの信号処理分野から、太陽電池、アンテナやレーザ、そして最近注目されている環境やエネルギー、AIなどなど幅広い分野を勉強することができます。
全部を深く学ぶことは、時間的にも無理だと思いますので、選択科目となっています毎年学年が進むごとに各自で選択してください。
1年から3年までは、基礎となる分野を学習しますが、4年生以上では自分の学びたい科目を選択していきます。
選択する分野が広いのが電気電子システム工学科の特徴になります。
「5年間高専で学ぶことのメリット」
高専は、卒業まで5年間あります。高校とは大きく違います。
使っている教科書が違います。教科書は専門書を使います。大人や大学生と変わりないものです。最近は電子書籍の教科書を活用している科目もあります。
5年間の教育カリキュラムでそれを理解することができるようになります。また、教える先生もその分野の研究者です。
ほとんどの先生は博士号を持つ高専は大学と同じ高等教育機関、いうならば研究室をもつ研究機関です。
この点は高校とは違います。
世界的にも少し珍しい教育・研究機関高専で、世界で最も若い研究者となって学ぶことは大きなメリットです。
「電子制御工学科との違いはなんですか?」
これよく聞かれます。ときどき、「コンピュータやプログラムを専門にやる学科ですか?」いいえ違います、
長岡高専にコンピュータや情報を専門に扱う学科はありません。
隣の県の富山高専には情報処理工学科がありますが、長岡高専にはありません。
電気電子システム工学科は以前は、電気工学科という名前で、長岡高専ができた60年前からあった第一期学科です。
名前のとおり電気に関係する分野を学ぶ学科です。コンピュータ、プログラミング、通信、電磁、電子、半導体、レーザー太陽電池、音、電力、環境エネルギー、AI等と
電気に関する広い分野です。
60年前にはもう一学科、機械工学科等があります。ともに日本のものづくり高度経済成長時代を支える学科でした。
時代が流れ、機械や電気のみのエンジニアではなく、両方の知識を持ったエンジニアが必要だということで、電子制御工学科でできました。
つまり、電気と機械の両方の特徴をもつ学科が電子制御工学科というわけです。
ですから、電子制御工学科との違いはといわれると・・・
「電気電子システム学科では機械系の分野(熱力学、機械力学、材料力学)は学びません。」
「逆に、電子制御工学科では電力系の分野は学びません。」
ということになります。コンピュータやプログラムについては、どちらの学科でも学びます。
最近はAIやIoTそしてロボットについては全学年で初歩的なことを学ぶことができます。
電気電子システム工学科では、AIやIoTそしてロボットについては、1歩、2歩進んで学ぶことができます。
授業科目としてではなく、実際に使ってみて体験してみて学ぶことができるよう学生実験のテーマとして用意しています。
AIやIoTそしてロボットについては、話を聞くより実際に使ってみて学ぶ方がより興味がわきますし面白味がありますよね。
なにより、電気電子システム工学科では、全国高専としても初となる研究成果活用企業ベンチャー企業をも創出した学科の一つです。
良い先生、良い仲間、良い環境などなどいい感じにまじりあって、世の中にイノベーションを起こせるそんな人材になる可能性を秘めた学科です。
進路についていえば、電気工事士や電気主任技術者の認定学科であるので、電力会社関係への就職が有利かもしれません。
人々の生活に欠かせない、インフラである電気を守る仕事に就きたいなら電気電子システム工学科が有利です。
また、電気工事士等の国家資格をとるための補講を行っているので、資格がとりやすいかも知れません。
実技が伴う資格の、サポートをしてくれるのは全国高専でもレアかもしれません。その他にも、無線通信の免許資格を取るためのサポート等を行っているスタッフもいます。
あと電子制御工学科との違いは雰囲気がちがう・・・・かな。
「ゲーム作りやロボコンをやりたい!」
ゲームを作ったり、ロボコンに参加したい場合は、どこの学科がいいですか? その答えはどこの学科でも可能です。
しいて言うなら、ロボコンについては、電気電子システム工学科か電子制御工学科そして機械工学科が良いでしょう。
プログラムを作りたいというのであれば、電気電子システム工学科か電子制御工学科でしょうか。。。
これらは、ロボコン部やプロコン部で行っており、バドミントン部やサッカー部と同様にクラブ活動です。そちらに所属して活動してください。
現在ロボコンはEEの和久井先生他数名で顧問をつとめて活動しています。
活動場所は機械工場の上なので機械系の技術職員の方がアドバイスをしてくれています。学科関係なくクラブ活動なので、興味がある人はぜひがんばってください。
ゲームつくりをやりたい!というひとはプロコン部があります。
プログラムコンテストに向けて活動しています。こちらもクラブ活動なので、学科に関係なく興味のある人はぜひ所属してがんばっていただきたいと思います。
「コンピュータが苦手だけどなにかものづくり的なことをやりたい!」
最近は、コンピュータをつかって何かを行うこと普通になってきました。
コンピュータから距離を置くことができないかと思います。
2021年からは、1年生は全員コンピュータを持って学校に来るBYODという取り組みが始まりました。
いまでは、教室で紙のノートをとっている人のほうが人数がすくなく、電子ノート(ipad等)を使っている人のほうが多いクラスもあります。
え、そんなのできない。。。安心してください先輩たちがおしえてくれます。どんな学科でも大丈夫です。
いまから、何を準備すればいいの? そうですね。とりあえずキータイプの練習はしておくといいですよ。私のお勧めは「寿司打」です。
「国際交流をしたい!」
海外に友達をつくりたい、あるいは海外の学校と交流したい!どこの学科が良いですか? その答えもどこの学科でも可能です。
2022年まではコロナ禍で中止していましたが、2023年から復活しました。
国際会議でアメリカに行く研究室や、学校全体で参加者を集めて、シンガポール、マレーシア、タイ等に行く学生海外研修が行われ60人近くの
学生が参加しています。
さらに学内には地球ラボを呼ばれる国際交流の窓口となる場所があります。
また、国際関係学演習という授業をうけることができます。これは、火曜日の8時間目以降に行われるので、どこの学科でもどこの学年でも受講することができます。毎年新潟県の主催する、国際理解教育コンテストに出場しています。
さらに、毎年学生会海外派遣研修を実施しています。
今年も、タイ、ベトナム、シンガポール、モンゴルにいっています。
また、タイの学生が訪問し、高専生とグループを作りマイコンのプログラミングでコンテストを開催しました。
最近では、フランスからの留学生が研究室で一緒に勉強したり、
シンガポールからの学生が研究室で一緒に勉強したりするなど国際交流が盛んになりました。
毎週のように国際交流関係のイベントが開催されていますので、すべてに参加していると体がいくつあっても足りないかもしれません。
「白衣を着たい、ビーカを振るのが好き!」
物質工学科は、白衣を着た実習があります。
高学年になると電気電子システム工学科と電気制御工学科では、太陽電池や物性を研究している研究室に進むと白衣をきるチャンスがあります。
高校生の化学グランプリなどに出場したい場合は、物質工学科がお勧めです。
でも、電気電子システム工学科には白衣の似合うドラマの「ガリレオ」に似た先生がいます。
「医者か弁護士になりたい!」
2006年から、東海大学医学部が高専卒業生の受け入れを許可しているようですが、実績は。。。。
高専以外を選んだほうが良いでしょう。。
「学校の先生になりたい!」
教育学部という選択肢もありますが、工学博士となって高専の教員をやっている先生もいます。
卒業生の人数から考えると少なめですが、ぜひ本校を卒業し、本校の教員になるために戻ってきてくださることを期待しています。
「オリンピック選手になりたい!」
高専では、部活動もたくさんあり各クラブがんばって活動しています。
高専3年生以下であれば高校野球や高校の大会に参加できます。また4年生以上であれば大学の大会に参加できます。
高専独自の大会である高専大会もあり、地区大会そして全国大会へとつながるビックイベントです。
高校の大会も参加でき、高専独自の大会への参加できる。
そして、学内には野球場、サッカー場、陸上トラック、体育館が2つ、剣道場に柔道場、プール、テニスコートが3面さらに全施設ナイター設備付き、
帰りが遅くなっても良いように寮完備と合宿所もありと、施設面は充実しています。
ある意味、スポーツをやる環境は恵まれているのかもしれません。
しかし、プロを目指すような指導を行ってはいません。顧問は太陽電池や音やレーザ等の専門家です。
一部のスポーツで素人とは思えない教職員もいますが・・・(スキーなど・・・)
ただ、スポーツを本業としたい場合は、高専以外を選んだほうが良いでしょう。
しかし、スポーツを頑張っていないというわけではありません。
県の強豪と言われている部活もあります。
中学生のみなさんは高校のクラブ活動の成績などしか知らないので大学やそのう上のことまではわからないとは思いますが、高校生の年齢以上が在学している高専では、高校の大会の上、インカレや全国大会に出場できるレベルで頑張っている部活や学生がいることも確かです。
顧問の先生も、スポーツの専門家ではありませんが、優秀な研究者ですのでクラブをたいへんうまく指導してくれると思います。
スポーツを本業とするような学校ではありませんが、スポーツや課外活動に一生懸命取り組む姿勢は、すべてのことに益になると考え、活動を阻害するようなことはありません。
施設等の環境は恵まれていますので、頑張るのは皆さん次第です。
「起業したい! 自分の技術で会社を作りたい。」
最近特に、長岡高専が注目をあつめている集めているのはこのけんではないかとこの件ではないかと思います。
高専発のベンチャー企業が電気電子システム工学科から誕生しています。
NHKのサイエンスZEROにも紹介され、小型AIカメラやカスタムAIの作成で世のかなにイノベーションを起こす技術を持った企業です。
将来は、企業家になる! そういった思いを持っている人大歓迎です。
全学的に自己啓発型学習やプロジェクトベースドラーニングなど、さまざまな授業が開講されているので、それに参加して学んでいただくのもいいですし、
電気電子システム工学科の先生が募集しているプレラボに参加して、世の中の課題解決にチャレンジするのがいいと思います。
そうやって、低学年時からいろいろな活動に参加していると先生や企業の人との交流も大きくなり起業へとつながりました。
そういった雰囲気が出やすいのも電気電子システム工学科かもしれません!?
「つぶしが利くのが電気電子システム工学科」
まだ、将来が具体的にきまっていない。だって、どんな勉強が必要でそれが自分にあっているかなんてわからない。。。
その点電気電子システム工学科は有利です。
分野が広いので、入ってから選ぶことができます。世の中の産業で電気が使われていない分野はありません。
電気電子システム工学科出身の学生の求人倍率を見ていただくとわかるように広い分野からたくさんの求人がきています。
さらに、大学進学が有利です。電気電子システム工学科で学ぶ分野は、他分野においても有効に活用できます。
そのため、電気電子システム工学科出身であれば大半の大学の工学部であれば受験できます。
工学部以外でも受験できるところは増えています。コンピュータ技術やシミュレーション解析などすべての分野の基礎となります。
・・・でも、ここでちょっと注意点です。
じゃあ、何になりたいか決まっていないけどなりたいものが見つかるまでのんびりしていろということでしょうか?
いいえそれは違います。なりたいものを探せるのです、なりたいものがたくさんあって、その中から探すことができるそれが電気電子システム工学科です。
「将来なりたいものがない」のではなく「今は、まだ決まっていない、だってまだまだ電気電子システム工学科には自分の知らない、面白いものがたくさんあるのだから!」
将来なりたいものになれる!もっとなりたいものが見つかったら途中変更も可!
ちょっとお得な電気電子システム工学科をぜひ進路の選択肢に考えてみてください。
とれる資格
よく、電気電子システム工学科ではどんな資格がとれるの?と聞かれることがあります。
過去に以下の資格を取得した学生がいます。
・電気工事士(1種、2種) <=学科内で講習会を行っているので取りやすいよ!
・電気主任技術者 <=授業が対応しています。卒業すると学科試験が免除対象になるかも
・アマチュア無線技士 <=学科内で講習会を行っているので取りやすいよ!
・危険物取扱者
・情報処理技術者
しかし、これは一般の人も同様に受験できるものであり電気電子システム工学科でしか取れないものではありません。
授業内容がに沿っていたり、図書館で勉強できたり、相談できる教職員がいるという程度です。上記の資格を取るための勉強をしているわけではありませんし、
「高専」の主目的が“資格取得”
2023年度の進路
今年は、就職希望者が多い傾向にありました。進学希望者24人、就職希望者23人で半々でした。
ここ数年の就職先は下記となります。
エネルギー系: JPハイテック、出光興産、東京パワーテクノロジー、黒部川電力、J-powerハイテック、ユアテック、三機工業
通信インフラ系: NTT東日本グループ、池上通信機、NHKテクノロジーズ、JR東日本、東芝インフラシステムズ、ネクスコエンジニアリング新潟、NCT、JR東日本メカトロニクスエンジニアリング工業、東京水道、日本リーテック
製造系:ユニオンツール、オーエム製作所、大森機械工業、NSエレクトロニクス、大原鉄工所、日本電子株式会社、セキ技研、アルプスアルパイン、アドテックエンジニアリング、東陽理化学研究所、ニコン、アイ・エス・ビー、サントリーホールディングス、三菱電機プラントエンジニアリング、トライテック
情報等:システムスクエア、日立ハイシステム21、N.D.Promotion、Sola株式会社、メンバーズ富士フィルムBIJ、株式会社ヒップ
あと、高専5年間で卒業したあとさらに2年間学び続けられる専攻科があります。
そちらの就職先だと少し専門性が上がりますが下記に就職しています。
エネルギー: JーPowerハイテック、東京電力
製造: 中外製薬、三菱ガス化学、ソニーセミコンダクターソリューションズ
通信インフラ :JR東日本、ネクスコエンジニアリング、NTTデータ、アイ・エス・ビー、太陽工機、明電エンジニアリング
情報等:TBSタクト、アイ・システム、INTLOOP株式会社、アイテック、システムスクエア、富士フィルム、アクセンチュア、メンバーズ、スプリックス
ここ数年の求人倍率と就職者数 (R5は現在の就活者数23人に対して内定が出た数字)
|
R1 |
R2 |
R3 |
R4 |
R5 |
合計 |
19 |
20 |
22 |
12 |
18/23 |
求人社数(県内) |
613 (57) |
564(45) |
502 (57) |
617 |
634 (48) |
教育研究環境
最後に、電気電子システム工学科はともかく、長岡高専のメリットをお知らせします。
実は全国高専の中で研究費がトップとなっています。
「え? 国立でしょ? 学校運営費とか研究費とかは国から均等に配分されているのじゃあないの?」
いいえ、均等に配分されていないのです!
研究費、研究設備、施設、はたまた教育環境の大半は競争的資金と呼ばれる経費によって補填されているのです。
もちろん均等配分されている経費もあるのですが、そんな経費はいまの世の中どんどん削られ縮小されています。
世の中の役に立つ、あるいは教育効果のある活動を行っている学校や研究を行われていないと予算はなくなっていくのです。
その点、長岡高専では特色ある教育方法やイノベーションを引き起こせる研究が行われているので、国や企業から頂く
競争的資金がずば抜けて多いのです。
もちろん、市内に長岡技術科学大学があり高い研究力を持つ大学と協働しているというのも大きいかと思います。
どんな研究が行われているのかは、日本の研究者.comというサイトを見ていただくと面白いかと思います。
https://research-er.jp/ranking/researcher/budget?institution_id=975
外部資金研究などの受け入れ状況
https://www.nagaoka-ct.ac.jp/for-companies/funded-research/
中学生のみなさんにはこれがどういう意味を示すかわかりにくいかもしれません。
しかし、教育のための教育や勉強のための勉強をしているわけではなく、
世の中の課題や、世の中に必要とされていることを学び研究し課題を解決する取り組みをしているということを示しているのです。
そんな難しいこと自分には・・・
心配することないみたい。大丈夫みたいですよ。。