通信情報研究室

  • あいさつ

    本研究室では、急速に普及している携帯電話に代表される移動体通信系の研究を行っています。現在のセルラ方式においては、使用できるチャネル(周波数)数が限られているため、各セルにいくつのチャネルを割り当てればよいかということが重要な問題となっています。本研究室では、セルラ方式を用いた移動通信系において、移動体の動きを考慮した通信トラヒック特性の解析を行っています。通信トラヒックとは一つのセル内で、何人くらいの人が何分間くらい電話をするかということを、確率的に表すことです。そのために、確率の理論的な計算や、コンピュータを用いたシミュレーションにより解析を行っています。 また、最近の研究テーマとして、従来のセルラシステムに端末間で直接通信を行うP2Pを適用した場合の通信トラヒック特性の解析を行っています。現在の携帯電話は電波を使って基地局と通信を行っています。これに対して、全ての携帯電話が基地局と通信を行うのではなく、携帯の端末自身が他の端末からの情報を中継して別の端末へ伝えるような機能を持たせようというものです。P2Pを行っている端末が存在するセルでは、従来のセルラ方式よりも端末の移動がトラヒック特性に与える影響が大きいと思われますので、端末の移動を考慮したトラヒック特性の解析が重要であると考えられます。

    指導職員

    樺澤 辰也
    KABASAWA,Tatsuya
    准教授

     

     
    研究室概要

     携帯電話などの移動体通信系において、周波数チャネル を有効利用するために、車の移動を考慮した通信トラヒッ ク特性の解析を行っています。限られた周波数チャネルを 用いて有効に通話する方法を研究することにより、有限な 周波数資源を活用し、より経済的な交換器の回線数の設計 に役立つと考えられます。

     
    研究テーマ紹介

     

    • 現在の研究テーマは以下に示します。
    • アドホックネットワーキングを適用したセルラシステムにおける移動を考慮した通信トラヒック特性の解析ラ
    • ンダムウェイポイントモデルを用いたセルラシステムにおける端末の移動を考慮した通信トラヒック特性の解析
    特別設備

    スペクトラムアナライザ 光通信実験装置

     
    技術PR

    通信トラヒックモデルなどの確率過程に関するシミュ レーションプログラムの作成を行っております。  スペクトラムアナライザによる信号の周波数解析を行う ことも可能です。  光通信実験装置によって光の伝送の実験を行うことが可 能です。移動体通信系のトラヒック理論を理論計算やコンピュー タ・シミュレーションで行っています。私の力の及ぶ範囲 内で研究のお手伝いができれば、と考えております。