電子材料工学研究室Ⅱ

あいさつ

最近、屋根に太陽電池を載せた住宅が増えてきていますね!テレビCMだけでなく・・・実は、新潟県は大規模太陽光発電に関しては先進県だという事をご存知でしたか? 2013年7月現在で、胎内市に1.5MW、新潟市に1MW、阿賀野市に2MW、燕市に1MW、上越市に2MWの太陽光発電所が稼働しています。さらに、2013年度内には新潟東港に1.5MWが、さらに、2015年度には阿賀野市になんと15MWの発電所が完成する予定となっているのです。 合計すると、24MWとなります。これらの太陽電池が1年間に生み出すエネルギーは、約9600世帯の年間消費電力量に相当します。 そして、石油削減効果は525万リットルに、さらに、今問題となっているCO2削減効果は1万5000トンに及ぶ事となります。環境に優しい太陽電池!さすがですね!

では、この太陽電池は何でできているのでしょう?どうやって作っているのでしょう?興味はありませんか?自分でも、作ってみたくはありませんか?これを夢に終わらせないのが・・・・長岡高専の電子材料研究室です。だって、ここに来れば実際に太陽電池が作れるんですよ!!

さきほどの種明かしです。24MWの内20MW分がシリコン結晶系でできています。残りの4MW分はCIGSと呼ばれる、銅・インジウム・ガリウム・セレンの化合物半導体でできています。どうして、20:4と大きな差があるのでしょう?それは、シリコン太陽電池には40年以上という長い歴史(技術の蓄積)があるからなのです。CIGSの本格的な生産が始まったのは2007年ですので、まだ5,6年といったところです。

では、電子材料研究室で作っている太陽電池は?・・・シリコン?CIGS?実は、さらに先を見据えた最先端の材料CZTS太陽電池なのです。エッ、先を見据えるって??どういうこと???長岡高専のCZTS太陽電池は、希少元素や有毒性元素を一切含まない材料で作る事ができるのです。つまり、汎用材料といわれるありふれた材料だけで作る事ができる太陽電池なのです。主要な構成材料は、銅・亜鉛・錫・硫黄です。銅・亜鉛・錫は、10円玉に使われていますので、世の中にたくさんあってしかも安全だという事が分かりますよね?そして、硫黄は日本人の大好きな温泉にはたくさん入っています。しかも、日本は温泉天国ですから、山のように硫黄が産出するのです。これらの材料の英語表記の頭文字、銅(Copper),亜鉛(Zinc),錫(Tin),硫黄(Sulfur)をとって、CZTSと呼んでいます。我々は、1996年にこのCZTSを使った新型の薄膜太陽電池を世界で初めて作ったのです。

小・中学生・保護者に向けて

現在、長岡高専では、学科、専攻科の枠を取り払ったProject CZTSという研究グループを作って、この太陽電池の研究開発を行っています。そして、電子材料研究室がその中心となっているのです。世界は既に『省エネルギー』の時代から『創エネルギー』の時代に入ってきています。電子材料研究室では、現在多くの学生が実際に太陽電池の作製を行っています。世界のベストデータを書き換えるのは、彼らかもしれませんし、将来のあなたかもしれません。長岡高専に入学して、未来のエネルギーを創り出してみませんか?
 

指導職員

島宗 洋介
SHIMAMUNE,Yousuke
准教授

 

 
研究室概要

汎用材料である銅・亜鉛・スズ・硫黄を原材料としたCZTS薄膜を光吸収層とした、新型薄膜太陽電池の研究開発を行っています。平成15年度から5年間NEDOの受託研究を行ってきました。その結果、ガラス基板上に合計膜厚4μmほどの5層の積層構造を作製し、6.77%の変換効率を記録しています。

 化石エネルギー源の枯渇化と地球温暖化をはじめとした環境問題に対処するため、現在、太陽光発電が極めて大きな脚光を浴びています。2007年には高純度シリコンの不足から、我が国の太陽電池生産量が頭打ちとなっています。日本オリジナルの技術であるCZTS薄膜太陽電池を作製するには、高純度シリコンが不要です。しかも、低コストの汎用材料だけを使用していますので、環境負荷が小さいと言った極めて大きなメリットがあります。

研究テーマ紹介

・汎用材料(Cu,Zn,Sn,S)を用いた次世代型薄膜太陽電池の研究開発

・ 真空装置を用いた薄膜作製技術

・ 薄膜の組成評価

・ 薄膜の構造評価

・ 薄膜の光学的評価

・ 薄膜の電気的評価

 
特別設備

・ アニール室付き三元同時スパッタ装置

・ 四元同時蒸着装置

・ 三元同時RFスパッタ装置

・ EB蒸着装置

・ 大気開放型CVD製膜装置

・ スクリーン印刷機

・ ICP発光分光分析装置

・ 蛍光X線分析装置

・ 太陽電池出力特性評価装置

・ 三検出器型UV-VIS-IR分光光度計

・ DLTS測定システム

 
技術PR

 汎用材料である銅・亜鉛・スズ・硫黄を原材料としたCZTS薄膜を光吸収層とした、新型薄膜太陽電池の研究開発を行っています。平成15年度から5年間NEDOの受託研究を行ってきました。その結果、ガラス基板上に合計膜厚4μmほどの5層の積層構造を作製し、6.77%の変換効率を記録しています。

 化石エネルギー源の枯渇化と地球温暖化をはじめとした環境問題に対処するため、現在、太陽光発電が極めて大きな脚光を浴びています。2007年には高純度シリコンの不足から、我が国の太陽電池生産量が頭打ちとなっています。

日本オリジナルの技術であるCZTS薄膜太陽電池を作製するには、高純度シリコンが不要です。しかも、低コストの汎用材料だけを使用していますので、環境負荷が小さいと言った極めて大きなメリットがあります。

 
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