年配教師のトランシーバー製作記

夏休みに戸棚を整理していたら,かなり以前(4半世紀)に購入したアマチュア無線用トランシーバーのキットが出てきました。最近は,学生を含めた多くの皆さんがスマホを持つ時代ですから,何も今更トランシーバーなどと・・・と思う方も多いかもしれませんね。古き良き時代?を思い出しながら,焦点の合わなくなった眼をしばたたせながら作ってみました。以下は写真の番号と併せてみてください。

1:回路パターンが銅箔で作製されたプリント基板に,回路図で確認しながら,抵抗とコンデンサーを取り付けたところです。

2:半田付けした面の様子です。キラキラと光って綺麗な半田付けですね。

3:製作現場風景です。ピンセットやテスターの大きさと比べて,基板がかなり小さなものであることがわかります。

4:背の高い大きな電解コンデンサと緑色の端子台を取り付けた様子です。

5:メタルケースに入った高周波用コイルと基準発振用の水晶,さらにトランジスタ,ICを取り付けて基板の完成です。

6:スイッチ類やスピーカーのついたケース内に収めて,これから調整を待つところです。

7: 29MHz, 51MHzのFMトランシーバーの完成です!50オームのダミーロードをつけて調整した結果,2台共,ほぼ定格通りの100mWの出力が出ることを確認しました。

 

今回はキットの製作でしたので,手順書通りに組み立てていけば外形は必ずできることになります。ただし,調整がうまくいかないと所定の動作をしてくれません。この調整を行うために,基本的な電気回路,電子回路の復習を行いました。コイルやコンデンサの調整を行うことで,共振周波数と回路のQが変化し出力に大きな差が生まれます。教科書で勉強してきたことを,実際に自分の目で確認し体験することが極めて重要なことだと再認識しました。