ロケット関連技術の小話

ロケット関連技術の小話

先日、JAXAで感謝状贈呈式にいって来た際の事ですが、

関連企業100社以上が式には参列されていました。

その中で、御社はどんな技術提供をされたのかで盛り上がったので紹介します。

興味深かったのは、「株式会社 野村メッキ」の提供技術のお話。

メッキと言えば、ニッケルやクロムなどの金属をいれプラス極に接続し硫酸などの溶液にいれ、次にメッキしたい物体にマイナス極を接続して溶液のなかいれる。
電気を流すと、ニッケルやクロムなどの金属が溶液に溶けイオン化し、それがにメッキしたい物体に溶液を通って移動し表面に帯電・付着することで、金属表面全体に薄いクロムやニッケルの膜が均一にできるというものです。電解メッキと言われる方法ですね。。。他にも無電解メッキといって電気を使わないバージョンもあります。

車のバンパーとか銀色できれいなメッキ処理されていると高級感がありますよね。。。

さて、メッキが、ロケットに使われているそうです。

「え、ロケットのどこかにメッキ処理がされているですか。外から見えるところですか?」

「そうです。良く見える場所です。」

でも、ロケットをみたところ、メッキ処理できらきらしたところとかありませんよね。。。

実は、ロケットエンジンの噴射口のスカートみたいになっているところにメッキ処理がされているのです。

ロケットエンジンの噴射口のスカートの部分は、燃料が燃えて噴き出す場所なのですごい高温にさらされます。

スカートの部分には水素燃料が通る細い管が張り巡らされています。

ロケットの燃料の液体水素は、マイナス200度以下。。。-250度ぐらいだったかな。。。でとても冷たい状態です。

この燃やす前の水素を、ロケットの噴射口のスカートの細い管を通すことで、スカートが高温になりすぎないように

冷却しているのです。そして、一度スカートを冷却した水素が次に酸素と混ぜ合わされて燃料となり、推進力となって燃える

という流れなのだそうです。<=細かいところが間違っているかもしれませんが、こんな感じなのだそうです。

しかし、ただ細い管ではすぐに熱にやられてしまいます。ましてや管に穴が開いていたり水素がもれて爆発してしまします。

そこで、スカートをメッキ処理するのです。

メッキ処理といっても、通常のメッキ処理の0.1mm~とかの話ではなくその100倍の厚みの1cmとかいうレベルでメッキ処理します。

メッキで1cmって・・・まあ、そういう世界もあるんですね。。。

さて、メッキ処理前のロケットがJAXA宇宙センターに展示されていました。

きっとこれが、メッキ処理されて宇宙に飛んでいくんでしょうね。。

いい出会い、良い勉強になりました。

さて、

長岡市にも有名なメッキ会社がありますね。。。「小西メッキ」さん。

ここは海の中でも腐食しないような硬いメッキを作成することで有名ですね。

宇宙から、海のなかまで、メッキ技術というのも奥が深い。。。

とりあえず、錆びたボルトがあったら、半田とサンポールでメッキ加工に挑戦してみようかな。。。