3年工場見学 ケーエスエス

3年工業見学で
ケーエスエスさんを訪問しました。
ケーエスエスさんは、小千谷の第一工業団地に初代から商いをされている歴史のながいメーカーさまです。
お忙しいところ、工場長の大平様が出迎えてくださいました。
第一印象は、なんといっても工場がきれい!でおしゃれ!
入ってすぐが、吹き抜けのエントランス。全体が白いろの大理石でエントランスを囲むような階段があって、中二階から全体が見渡せます。カッコイイです。
大平さんが自らデザインされたそうです。センスが光りますね。
さて、デザインにびっくりしていたら会社の説明を聞いてまたびっくりです。
ケーエスエスさんの作られている製品は精密ボールねじ、ボールねじと言えば、3Dプリンタの縦横や高さを制御する機構でよく使われていますよね。
それの精密版です、500mmうごいてその誤差が5ミクロンとかで制御できるそうです。すげー。。。ミクロンとはμm(1/1000,000,000m)の事です。
そんなの、どこで使うんですか?
いま、半導体の製作過程で求められる制御機構では5nmで回路パターンが印刷されるような世界なので、そういうものを製作するには、こういった精密ボールねじが必須なのだそうです。
また、注目を集めている遠隔医療ロボット「ダビンチ」この腕の部分につかわれているのはケーエスエス製のボールねじだそうです!
すごい、世界最先端の技術が日本のしかも地元小千谷でつくられているなんて、びっくりです!
工場見学では、実際にボールねじを組み立ってているところを見せていただきました。
え、手作業?
そうなんです!最後は人の手が必要みたいです。1ミリよりも小さなボールベアリングを+数ミクロンのものや-数ミクロンのものとを組み合わせて組立ていきます。
こういったことで、ボールねじのトルクや滑らかさが変わるんだそうです。
老眼の私には、見えない作業でした。。
他にも、実際のボルト側の製造過程やナット側の製造過程も見せていただきました。精密な加工なので加工機もケーエスエス専用の加工機が使われていました。
DX化も進んでいて、ロボットアームがもくもくと作業していました。ボールねじのボルトと台座となる部分とを摩擦溶接している機械に、右にボルト、左に台座、そして動作開始のボタンを押して
出来上がったら取り出して、ローラの上において、ローラを少し動かして、そしてまたボルトと台座を加工機にセットして。。。とヒトと同じ動きをもくもく作業していました。ロボットはユニバーサルロボットを使っていましたが、高専でもよく使っているDobot社のものもありました。親しみがわきます。
また、とくに面白かったのが製造技術部! 検査や検品そして出荷において必要となる装置を内製している部署です。
まさに今開発中のRFIDのシステムを見せていただきました。
質問「プログラムから電子回路そして機構など幅広い知識が必要な開発部所ですね。。。どういった経歴を持っている人が、ここの部署で働いているのですか?」
回答「はじめは、知識ゼロで配属されてそこから、勉強していっているんですよ。もちろん、製造過程を知る必要があるのでそういった社内研修もあるのですが、基本はここで学ぶんです。」
へーそうなんだ! ロボコンとかそういったのが興味がある学生にむいているじゃない?
いまは、工場の生産能力が間に合わないぐらいの注文が来ているらしく、更に新しい工場を横に立てる予定なんだそうです。すごく儲かっているみたいですね。
ただ、そういったことにおごりや油断しないよう正面のホールには社是、社訓が掲げられていました。
とくに印象に残った話が、
「40年前に小千谷で生産を始めたころは、こんな小さな部品の製造を請け負ってくれるところがなかったので、いろいろなところに頼み込んで作った。
いまでは会社も大きくなって、下請け企業を多く抱えるようになったのですが決して下請けに仕事を出すのではなく、あのころと同じように、
作ってくれるようお願いしている。そういった精神でモノづくりをすることでみんながウインウインになって給料もたくさんもらえる。
そういった企業を目指しているです。」
いい話をきいて胸が熱くなりました。ありがとうございました。
さて、一日に3か所も回るのでここいらでお腹が減ってきました。
お昼ご飯はなんと小千谷市が用意してくださいました豪華お弁当です! なんと、小千谷しではLineで求人応募ができるシステムポップワークができたそうです!すごい!
いい話聞いて、すごい技術をみて、そして美味しいお昼をたべて。工場見学最高だね。