特集【アナログ回路捨てたもんじゃない】
今回の特集は「アナログ回路」です。電気系の学科である電気電子システム工学科の強みです。
みなさん、電気回路には大きく分けるとアナログ回路とデジタル回路があります。私たちの身近な製品は、「アナログ」「デジタル」「ソフトウエア」で構成されています。近年、組込み技術の進歩によりソフトウエア屋さんが華やかに見えそうですが・・・実は、アナログ回路無では、電化製品は成り立たないのです。
特に電源制御はアナロ電子回路の集大成であり、スマートフォン(電池、マイク、カメラ)を制御する電源制御が一例です。一瞬、LinuxやAndroidで動いているように見えますが、その源はアナログ回路です。また再生可能エネルギー(太陽光発電・風力発電)、スマートグリットや電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)などの電力制御(エネルギーマネジメント)には、アナログ電子回路を設計できる技術者が求められています。しかも、組込み技術などのデジタル回路に多くの人が移動してしまったため、その反動でアナログ回路設計者が不足しているという事態みたいです。
さらに商品開発の際に、他社さんよりも売れるようにと差別化を図ろうと思うと、スマートフォンに代表されるようにアプリケーションの差別化になると思います。心の底から欲しい!!他社にない物を作りたい!!他社も行っているソフトウエア、デジタル回路では実現できません。オリジナルのアナログ回路が必要となります。音楽の世界では、アンプにアナログ回路を用いていています。なぜでしょうか?その答えは簡単です。音が良いからです。デジタルでは実現が絶対できない、人間の五感にささやけるのは、アナログ回路です。わくわく、どきどきする製品開発は、アナログ回路!!
しかしアナログ回路は、最終的なモノに仕上げて行く際に職人技が必要とされます。つまり豊富な基礎知識と経験が必須であり、アナログ回路をマスターするには20~30年とも言われています。まさに職人!!職人技だからこそ、その技術が中々盗まれません。これも強みかもしれません。
電気電子システム工学科のみなさん、そんな電子回路を確実にステップアップしながら、学んでみませんか!!
そのためのl講義:電子計算機(3年)、システム基礎(3年生)、電気電子計測(3年生)、電気回路(3・4年生)、電子回路(4年生)と電気電子システム工学実験等の実習があります。もちろんデジタル回路、プログラミング、組込み技術に関する講義、実習もあります。
もしかすると、電気電子システム工学科を選んでくれた皆さんは、先見の眼差しを持った原石なのかもしれません。EE科の教員とともにアナログ回路、色々とチャレンジして行きましょう!!
キーワード:D/Aコンバータ、A/Dコンバータ、パワーデバイス、アクチュエータ、センサ⇒これらを制御するのが組込み技術(ソフトウエア)です。