不思議なラジオメーター
小さい頃、某青少年文化センターで不思議なものを見ました。
電球のような構造で、ガラス管の中は気圧が低く保たれており、内部に立っている針の先端には
片側が白、もう片側が黒色をしている羽が乗った簡単な構造です。
外から光を羽の黒い面にあてると、羽がくるくると回転します。
電気を使っているわけでもないのに、羽が回る様子にただただ不思議に思いました。。
最近、たまたま立ち寄った文房具売り場で同じようなものを見かけ、それが「ラジオメーター」
と呼ばれていることを初めて知りました。
当時の印象が強烈によみがえり、思わず衝動買いしてしまいました。
羽の黒い面が光を吸収することで、黒い面の温度が上昇、周辺の気体分子がその熱エネルギーを
もらい、分子の運動速度が早くなり、黒い面に気体分子が衝突することで、反作用で羽が回転する、
ということのようです。
昼間の日光をあてると面白いようにくるくるとまわり、見てるとなんだか癒されます。
簡単な構造だけれども、気体分子が実際に存在していることがわかるし
エネルギーが光→熱→運動→…といろんな形で伝わっていく様子もわかります。
初めてラジオメーターを見た時から??年経って、すっかりオジさん化がすすんでしまいましたが
いつまでも「すごい!」とか「面白い!」と思う気持ちを忘れずにこういったモノ達と対面していけたら
いいなぁと思います。。
そして、いつの日か自分もこんな実験器具をつくって、電気の面白さや大切さを未来のエンジニア
たちの記憶に残せるような仕事をしてみたいものです。
(記事提供:島宗准教授)